株式会社? 知らんがな
年度が替わる季節になりました。私自身は何も変わらず、細々とやっております。
この「年度が替わる」ということで思い出したのですが、会社組織の場合は決算月を自由に決められるので、世の中の社長さんや経営者さんと呼ばれるエライ人たちには、4月だからといってもそうした感覚があまりない方もいらっしゃるかもしれません。
なんでこんな話をしたのかというと、たまに若い方に聞かれるからです。
「伊藤さんは、F Fitness Supportを株式会社にしてるんですか?」
ズバリ答えましょう。
これっぽっちもしていませんし、そんな予定もありません(笑)。こうして公式HPも開いていますし、私自身「代表」なんて名乗ったりもしてますが、『F Fitness Support』は単なる屋号でして、昔も今も私、伊藤謙治は純然たる(?)個人事業主です。
理由は、簡単。
めんどくさいから。
ふざけているわけではありません。要するに、自分のやりたいことや仕事の状況を鑑みるに、「個人事業主のままで充分じゃん」と割りと早い段階で結論づけたからです。
個人事業主と会社組織、それぞれのメリット/デメリットについてはネットで調べればいくらでも出てくるので、ここでは触れません。というか、そこまで詳しくないですし。
ただ世の中の、とくにトレーナー業界の「会社」さんを見ていると、じつに色々な形があるなあ、設立する人は(いろんな意味で)すごいなあ、と常々感じるのです。
世間一般の「会社」のイメージってなんでしょうか?
安定したお給料が支払われて、社会保険への加入や福利厚生があって、少なくとも自分の「仕事」(居場所や存在意義と言ってもいいかもしれません)がある、というのが一般的なもののはずです。
でも最近は、誰でも会社を設立できるようになったからか、そうでないところも増えているようです。
あくまでも私個人の感覚ですが、もし「会社」をつくって社員さんやスタッフさんを雇うのならば、それらの環境を整えて、継続的な仕事を提供して、きちんとした固定給を払いたい。少なくとも、そのお給料だけで生活できるようにしてあげたい。
きっと、それでも色々な不平不満が出ることでしょう。なんの勉強もしていないスポーツクラブのアルバイト君でさえ、一丁前に文句だけは言ったりするわけですから。
そういう全部をひっくるめて、「めんどくさい」ですし、そんなことをするくらいなら今まで通り自分一人、信頼できる、私という人間を必要として下さる方々と、ストレスなくお仕事していきたいと思うのです。(そもそも、そこまでガッポガッポ稼いでいないということもありますが:苦笑)
もちろん、自分の会社を立ち上げた「社長」さんや「CEO」さん(←カッコいいですよね、横文字:笑)は、本当にすごいと思います。勇気や決断力があり自信もあるからこそ、そうした形を取ったのでしょう。トレーナー業界でそうしていく仲間を見ると、心から応援したくなります。
ただ、私はそうした道はとっていないですし、幸か不幸かそれでも生きていけています。ですから、冒頭の質問をしてくださる学生さんや若い方に、あらためて伝えたいのです。
いろんな形があるから、視野を狭めないほうがいいよ。
株式会社? めんどくさいし、そんなん知らんがな。
と。
そんなわけなので、「伊藤さんのところで雇ってください!」などと血迷ったことは、間違っても言わないでくださいませ(笑)。